毎年、新年早々に発表される
ニューヨーク市の観光データ。2010年にニューヨークを訪れた方々は4,870万人で、史上最多記録を更新したそうです。前年の4,530万人から7.6%もの増加。また、観光客による直接支出(Direct Spending)も、史上2番目となる310億ドルとなり、こちらも前年の280億ドルから11%増となりました。
いずれも予想を超える大幅アップ。2009年はリーマンショックからはじまった世界不況や、新型インフルエンザの影響などの特殊要因から低迷したからだとしても、2010年の回復ぶりには驚かされます。
特に、日本の皆さんのご参考になりそうなのが、観光客による直接支出(Direct Spending)の増加ぶり。以下の時系列データをまとめたグラフの通り、この10年ほどの間に倍増してるんですよ。310億ドルは1ドル=80円換算で、2兆4,800億円。これだけの消費が、1つの都市であるニューヨーク市に対する観光客からの直接的な支出だけで生まれてるというのです。
日本で2兆円を超える史上規模の産業というと、なかなかのものになります。
例えば、つい最近出てたYahooニュースの記事によると、日本全体のテレビゲーム産業の市場規模が5000億円ほど。その5倍という規模・・・。
いったいどうすれば、それだけの人々を魅了し、直接的な支出だけでこれほど消費を生み出すことができるのでしょう?しかも、インターネットがどんどん普及して、実際に現地を訪れなくても情報を入手したり、お買い物したり、バーチャル会議とかまでできるようになってきた時代に、新興国とは違って昔から沢山の人々が訪れてた都市にも関わらず、10年ほどで市場を倍増させるとか、本当にすごいと思います。
ずっと前から書いてますが、特に、日本の地方自治体の関係者の方々は、今のニューヨークの様子をしっかり見ておいた方が良いと思います。ビルが大きいとか、歩道が幅広いとか、そういう表面的な部分だけではなく、この街で暮らす人々の持つ価値観や文化、リーダーシップのあり方とか、社会貢献活動の事例など、いろんな場面で参考になることがいっぱいあると思います。
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