21世紀の今、やっと私たちは私たちの「脳」について本当の姿が分かってきました。その理由はMRI。実は、生きてる脳を観察できるようになったのはここ10年ほどのことなんです。アメリカでは「
新しい脳細胞は一生形成され続ける。」とか「
より良い判断を行うには、理性と感情の両方が必要」など、脳に関する重要な新事実が続々と発見されてまして、関連ニュースも続出中。
今週、ウォールストリートジャーナルは、
『バイリンガルになると頭が良くなる』、
『バイリンガル脳は認知症になりにくい』とのニュースを掲載。公式サイトには
ニューヨークの幼稚園を取材したビデオ・レポートまで登場してます。
それによると、子ども達は複数言語を使えるようになる過程で「新しい構造」を習得する技術を身につけるため、他の事柄の学習能力も高まる、とのこと。
また、バイリンガル脳は、アルツハイマー病を含む認知症の初期症状によりうまく対処できるんですって。加齢による脳の劣化(いわゆるボケ)が問題になるのは言語中枢なので、バイリンガルはそこが鍛えられてる分、良いらしいです。
脳の老化を防ぐのにも、読書したり、文章書いたり、ゲームしたり、新しいことに挑戦すると脳を刺激して良いって言われてますけど、
じゃぁ、外国語を勉強すれば「老化防止」と「初期症状への対応力UP」で一石二鳥ってこと?
さらに今週は、
『歩くことで脳が縮むのを防ぐ(=脳の老化を防止する)』っていう
別のニュースも。
昔から、歩くと脳に良いって分かってましたが、今回は、13年もかけた大規模な科学的調査の結果、どの程度の運動量なら効果があるかはっきり分かったそうです。
調査開始時の平均年齢78歳の299名の被験者を追跡し、生きてる人の脳内の様子をMRIで観察、という調査内容。ピッツバーグ大学心理学部准教授のKirk Erickson博士らが行い、論文はNeurology誌に掲載予定。
肝心の結果は、週に6~9マイル(約9.7~14.5km)以上歩くグループはそれ未満のグループよりも脳の老化が遅かったとのこと。認知機能障害の発症割合については、よく歩くグループと歩かないグループで2倍の違い!!!になったそうです。すごい。1日2kmくらい歩くだけでそんなに違うんですね。
それにしても、バイリンガル環境にしても、歩くことにしても、こうした新発見が伝えられるたびに、ニューヨークは脳に良いことがいっぱいあるなと実感します。
ニューヨークは世界中のいろんな国々からたくさんの方々が集まってる街ですから、普通に街角でいろんな国の言葉が飛び交ってますし、バイリンガルくらいぜんぜん珍しくありません。
また、歩くことについても、ニューヨークのマンハッタンはこれだけいろんな見所がいっぱいあるにも関わらず、その
大きさは東京の山手線圏内にすっぽりと入ってしまうほどなんです。車社会のアメリカでは極めて珍しい環境で、ニューヨークでは歩くことが当たり前。しかも、エリア毎に様々な特色もあって、それぞれいろいろなイベントやってることも多いため、歩いた方が楽しいよっていう考えになってます。楽しみながら脳に刺激。ニューヨークは脳の健康にとても良い街なんですね。
MRIのお陰でアメリカでは革命的な発見が相次いでます。「より良い判断を行うには、理性と感情の両方が必要」とか、17~18世紀の「啓蒙思想」やその後の「理性主義」が間違いだったことを科学的に証明してしまうわけで、脳だけのハナシじゃなくて哲学や社会思想にまで大きな影響ありそうです。ゲーム理論の科学的な裏づけとかもいっぱい。しかも最新情報を専門家のブログから直接どんどん知ることもできるし、本当に面白い時代になりました。
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