なんだか最近、ニューヨークの地下鉄車内でこの広告を頻繁に見かけます。Seinfeld(サインフェルド)。1989~1998年までNBCで放映された人気のシチュエーション・コメディ番組。コメディアンのJerry Seinfeldさんがご本人を演じ、ニューヨークを舞台に日常生活の中にありそうな場面から「笑い」を届ける内容。幾多もの賞を受賞し、史上初となる記録も作った伝説の番組です。
でも、この変化の早い時代に、今から10年以上前のテレビ番組が再放送されていて、地下鉄内にその番組の広告がいっぱい出ちゃってるって、ちょっとすごくないですか?しかも、ドラマとかじゃなくて、コメディの再放送って・・・!!!
何回見ても笑えるってことなんでしょうね。落語みたい?外国人にとっては、こちらの文化を学ぶ教材になるかも。いろんな意味で勉強になりそう。
それともう1つ興味深いのは、アメリカのテレビ業界の仕組み(特にプロダクションと局の関係)。この広告を出してるテレビ局はFOXで、最初にSeinfeldを放映したNBCじゃないんですよー。
日本だと再放送も最初に放映したテレビ局やその系列局だったりしますが、アメリカではSeinfeldに限らず、Friendsとかいろんな番組も他局で普通に再放送されてるんです。良い番組を作ればあちこちで放映できるし、それが当たり前になってるっていう・・・。これ、コンテンツを育成するにはすごく良い環境ですよね。
こういう環境が当たり前の中で、インターネットがどんどん普及して放送と通信の融合が進んでいった結果、アメリカのテレビ局やその関係者は、
時代によって変化する『コンテンツを運ぶ手段』じゃなくて、時代を超えて価値を持つ『コンテンツやブランド』そのものへの投資と育成にますます力を入れる傾向が強くなってる気もします。
実際、この車内広告もそんな感じしますし、昨年、ABCの親会社であるディズニーは、まさにコンテンツを更に強化するためにマーベル・エンターテイメント(米コミック界のヒーローを中心とする5,000以上のキャラクターを保有する「キャラクター・ベース・エンターテイメント会社」、フジサンケイグループ全体より資産規模は大きい)を買収してます。Twitterを買うとかじゃないんですね。
FOX5上の番組公式サイトTBSにも、番組も見れます〔ご参考〕
・
www.sonypictures.com/tv/shows/seinfeld/:DVD販売元のソニーピクチャーによる公式サイト
何回も再放送されているコメディなのに、地下鉄車内に広告どーんと出してるって、なんか不思議ですよね。日本にはない現象だと思います。あと、TBSの番組公式サイトにある「watch full episodes」のメニューからは、ウェブサイト上で番組を無料で丸々見れるようになってます(たぶん、アメリカ国内のみ、CMつき)。いろんな意味ですごいなーと思います。
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