

ニューヨークの老舗週刊フリーペーパー、ボイス(VOICE)の最新号で、興味深い特集記事を発見。表紙のタイトルは、"Print is undead—and NYC is the only city where you can still read all about it"(新聞は死なない-ニューヨーク市はその全てについて読める唯一の都市です)。

表紙イラストは、ゾンビがNew York Postを差し出すオドロオドロシサ。これは読む気が失せます(笑)。でも、ここまで強烈にメッセージを打ち出されると、『死なない理由』、やっぱり気になりますよね。
早速、内容を読んでみると、主に、ニューヨークの7つの日刊ニュースペーパーの現状レポートって感じ。7つの日刊新聞とは、(1)NEW YORK DAILY NEWS、(2)WALL STREET JOURNAL、(3)NEW YORK POST、(4)NEWSDAY、(5)THE NEW YORK TIMES、(6)amNEW YORK、(7)METRO。記事ではこの順番で、個々の現状と将来展望を結構詳しく解説してるんですけど、肝心の『死なない理由』がイマイチ・・・。「死にそう」の間違い?ネット配信記事購読の課金制に成功してるWALL STREET JOURNALは別にして、他紙はいろいろ好材料を挙げられてても、"undead"って呼べるほどかどうか疑問が残ります。
ニューヨークならではの"undead"って呼べるかもって思えた理由は、まぁ、「情報に敏感な人たちが多い」っていうのと「地下鉄の存在」くらいでしょうか。実際、アメリカでニューヨークほど地下鉄網が整備されてる都市は存在しないですし、ホームで待ってる間や車両内で読書してる人とかもかなり多いんです。
でも、そういうのは社会インフラの話であって、新聞社の努力とか新しいビジネス展開とは関係ないですし、日本の場合を考えてみるとニューヨークよりもっとずっと電車通勤してる時間は長かったりしますから、なんて言うか、日本の皆さんにお届けしたい参考になる新しいアイデアって感じじゃないような・・・。あれ、それとも日本(特に首都圏)の場合、アメリカよりも電車通勤してる方々が多くて、通勤時間も長い分、新聞が生き残りやすい環境にあるっていう話になったりするんでしょうかね?
〔ご参考情報〕
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How New York City's Seven Newspapers Are (Nearly) Surviving:この特集記事はネットで全部読めます。記事タイトルは表紙にどーんと出てた「死なない」じゃなくて「(なんとか)生き残ってる」になっていて、こっちの方が内容に相応しい気がします。
アメリカの主要都市で昔から続いている結構有名な新聞社がどんどん倒産してたりしますが、よくよく考えてみると、地下鉄やバスなどの公共交通機関がほとんど存在しないっていうか、完全に車社会なコミュニティでネットで記事の大半が読めるようになった新聞の部数を伸ばす、あるいは維持するのって相当難しいでしょう。ニューヨークとは状況が違うのは確かです。あと、日本の場合はさらにもっと平均的な通勤時間が長かったりしますから、アメリカでやってないチャレンジングなアイデアでもどんどん試して、電車通勤中の方々向けに記事を工夫してみるっていうのも、何もしないよりは良いような気がします。日本ならではの何か面白い展開が生まれるかもしれないですしね。
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