

心理学をテーマにした科学雑誌、"Sientific American Mind"。以前、
「笑いの効用」の特集記事をご紹介したことがありましたが、その最新号の特集のサブタイトルは、「
運動するもう1つの理由:頭が良くなる」!? 特に高齢者の思考力や認識力の低下を防ぐ効果が科学的に証明されたって言うんですよー。

最近、日本で「脳トレ」が流行ってるようですが、日頃から頭(脳)に適度な刺激を与えてる人は、そうでない人と比べると、高齢になっても思考力や認識力が低下しないっていう現象は、もはや常識ですよね。
特に、若い頃に新しい外国語や楽器を覚えたり、絵を描いたり、旅先で異文化に触れておくと、10年後、20年後、30年後・・・の自分の脳の状態が随分違うって言うじゃないですか。
でも、運動による効果って? 糖尿病とかの成人病になり難くなるので結果的に・・・ってことかと思ったら、今回はそんな間接的な話じゃないんです。
2006年に発表されたイリノイ州立大学の心理学者、Stanley J. Colombeさんによる研究によりますと、適度な運動をした60~79歳までの被験者の方々の「脳の構造」に変化が出たんですって!具体的に言うと、運動後、脳内のシナプス(神経細胞が伝達信号を送受信する部分)に新しい枝が生えたり、ニューロンを健全に保つグリアル細胞(glial cells)が増加したり、脳内に酸素を供給する能力がアップしたり・・・。つまり、高齢者でも直接的に脳内が発達するんです!!!
2007年3月に、"
The Mature Mind"って本や、"
The Brain - An Owner's Manual"という雑誌の特集号でも、「歳をとっても脳は成長し続ける」っていう当時話題になってた新しい学説(本当に近年まで歳をとったら脳は衰える一方っていう誤った学説が一般的でした)をこのブログでご紹介しましたが、この研究結果も「歳をとっても脳は成長し続ける」ことをサポートする内容ですねー。なんだか嬉しいです♪
最後に、この記事の締めくくりに書かれていた「高齢者の思考力や認識力の低下を防ぐ」一番重要なポイントをご紹介しておきます。実は、脳トレや運動よりもずっと重要なことがあるって言うんですよ。じゃぁ、今までの長い記事は何だったの?って感じの展開ですが、まぁ、それはそれとして、その一番重要なポイントって気になりますよね。さて、それはいったい何だと思いますか? 答えは下の箇所にかかれてます。
答えは、前向きな態度(Positive Attitudes)なのです
〔ご参考過去ログ〕
・
進化しつづけるココロとアタマ ‐"The Mature Mind"〔2007-03-19〕
・
進化しつづけるココロとアタマ (続編) 〔2007-03-30〕
・
前向きさは学習できるスキルなのです〔2008-10-12〕
この特集記事の内容からすると、ニューヨークって人間の脳にはとっても健全な街ですよね。街角のいたるところにアートや音楽、異文化もたっぷりで刺激いっぱいですし、大都市でありながら緑いっぱいの公園とかも多いうえに、何より前向きな人がやたらに多い気がします。そういえば、「なぜ、ニューヨーカーは長生きなのか?」っていう雑誌の特集も以前ご紹介したことありました。別々の話題がつながって、こういうのっておもしろいですねー。
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