ここ数年、ニューヨークでは、
「I♥ NY」の♥ の部分を別のものに置き換えたロゴマークがどんどん増えてます・・・ 、とご紹介したばかりですが、こんなポスターもあるんですよー。どーんと大きく、"
I teach nyc "。その下に小さく"
because everyday it teaches me ."。 さて、これはいったい何のポスターでしょう?
コレ、なーんと
公立学校の先生を募集するポスター なんですよー。広告主は、NY市教育局。公式サイトも用意されていて、現役の先生たちから、これからニューヨークで先生になりたい方々へ向けたビデオも視聴できるようになってます。
このビデオが結構かっこ良くて、先生としてのポリシーや夢を語ったり、「ニューヨークのような都市は他にないさ!」みたいなセリフも(笑)。
誤解のないように補足すると、ブルーンバーグ市長が就任した後、2002年からニューヨークの公立高校の先生の給与水準が43%引き上げられた結果、『初任給』は、大卒の教員経験のない方で$45,530~、大学院卒で8年の教員経験のある方だと$74,796~になってまして(課外活動には別途時給が出る他、業績?に応じたボーナスも加算されます)、ニューヨークで公立学校の先生のポジションには応募が殺到し、今では先生になるのは難しい状況になってるのだとか。にも関わらず、さらに優れた先生を募集し続けてるっていう・・・。うーむ。なんかすごいですね。
日本で教育改革っていう話題が出ると、あの『ゆとり教育』の一件や、いつの間にかなんとなく箱物にお金かけておしまい、みたいな、昔からそういう感じの話題が多いような気がするんですけど、こういう"
I teach nyc "みたいな発想とか、今、どこかの自治体で実施してないんでしょうかね?
ちなみに、ニューヨークのパブリック・スクールでは、ブルンバーグ市長がこの一連の教育改革をはじめてから生徒の学力や卒業率とかの状況が年々良くなっているそうです。以下、その向上状況を紹介してる動画(以前一度ご紹介した
公立学校を支援するファンド、Fund for Public Schools の紹介ビデオ)をご参考までにつけときます。
【Fund for Public Schoolsの紹介ビデオ】
【ご参考】
・
www.teachnyc.net :公式サイト
多分、こういう民間企業がやるような人材募集のポスターを出すっていう発想をやろうと思ったら、その背景には、先生がスキルアップしてゆける組織と能力評価システムを徹底する・・・っていう、やっぱり民間企業と同じような状況がちゃんとできあがってないといろいろ難しい気がします。これができれば、結果的に、現場の先生にやりがいが出て、生徒もやる気がでてっていう好循環になっていくような・・・? うーむ、少なくてもニューヨークではすでに実証済みですけど、日本の場合で考えてみると、どうなのでしょう。その前にいろいろ準備運動的なものが必要な気もしますよね。
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