

先日ご紹介した「
Ugly Doll(アグリー・ドール)の奇跡」 の中で、一番最初に手作りUgly Dollを20個注文したアジア系ポップ・カルチャー関連グッズの専門店、Giant Robot。そのニューヨーク店がイースト・ビレッジにあるんですよー。場所は、9th st.沿いの1stとAアベニューの間。

このあたりは、小さなブティック、アンティーク屋さん、雑貨屋さんなどユニークなお店がたくさん並ぶエリア。外から見るとギャラリーっぽいこのお店がGiant Robotのニューヨーク店です。ショーウィンドウの大きなGRが目印。
店内に入ると、まず小さなギャラリー・スペース。アジアン・ポップ・アート系の作品をいつも何かしら展示&販売しているそうで、この日は"Deharavath 2"展というのをやってました。
Ugly Dollの作者のDavidさん&Sun-Minさんと、日本人アーティストのYukinori Deharaさんのグループ展だそうです。その他、次の展示会の情報や、アジアン・ポップ・カルチャーを背景にした様々なアートの本なども置いてあって、お店というよりも、なんだか『情報発信基地』って感じ・・・。うーむ、興味深いですねぇ。
それもそのはず、実はこのGiant Robotは、もともと同名のアジア系ポップ・カルチャー雑誌から誕生したお店なのです。発刊は1994年。アジア系ポップ・カルチャー雑誌としては老舗中の老舗で、いまやこの手のジャンルでは最も成功してる雑誌と評されてます。

創業者は、日系アメリカ人のEric NakamuraさんとMartin Wongさん。この雑誌から始まった彼らのビジネスは、その後、雑誌で紹介している商品をウェブ販売するようになり、2001年にLAに最初のお店をオープン。Davidさんが手作りUgly Dollを持参したのはその後すぐだったんですね。
Ugly Dollがブレイクしたのも奇跡的と言うかアメリカン・ドリームっぽいお話ですが、小さな雑誌からスタートして、ロスアンゼルスに4店舗、サンフランシスコとニューヨークに1店舗ずつお店を展開するようになったGiant Robotも、相当珍しいですよね。っていうか、こんなニッチなジャンルの雑誌から店舗展開に成功したケースって他にないんじゃないでしょうか。
成功の秘訣は、たぶんですね、無名のUgly Dollを見出し、アーティストと一緒になって地道にブランドを育てた経験が、その後の展開の良い結果につながっているんじゃないかなと思います。
実際、Giant Robotでは常に何らかの形でアーティストやクリエーターの方々をギャラリー・スペースでの展示会や雑誌での特集などを通して支援し、育みながら、新しい情報を発信し続けてるんです。つまり、単なる売れ筋アイテムを揃えたお店じゃないのですよ。おまけにEric Nakamuraさんもこの日対応してくれたマークさんも日本人以上に日本大好きな方々ばかり。彼らこそ、近年のアメリカでの日本のポップ・カルチャー・ブームの影の仕掛け人なのかも。
米国ではここにしかない日本のグッズもずらり
歩くロボットとか
アーティストの村上隆さんコーナーも
ギャラリースペース
Ugly DollのDavidさんのサイン済み絵本
日本語もお上手な店員のマークさん
アジアン・ポップ・カルチャーの情報発信基地です〔ご参考情報〕
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www.giantrobot.com(公式サイト)
GRNY (ジャイアント・ロボット・ニューヨーク店)
Add: 437 E. Ninth Steet New York NY 10009
Tel: 212.674.GRNY
Hours: Mon-Fri: 1:00pm-8:30pm (closed Tuesday)/ Sat: 12:00-9:00pm/ Sun: 12:00-8:00pm
〔関連ログ〕
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アジアン・ポップ・カルチャーの情報発信基地 Giant Robot 続編
NBCで2006年より放送されている人気TVシリーズドラマ、HEROESにはマシ・オカさん演じる日本人の「ヒロ・ナカムラ」が主役級の扱いで活躍し、かなりの人気なんですけど、名前の「ヒロ」は番組タイトルのヒーロー(英雄)で、苗字の「ナカムラ」はひょっとしてGiant RobotのEric Nakamuraさんの「ナカムラ」から敬意を込めて名付けられたのかも?あと、日本の外務省はこういう草の根的な日本のイメージ向上につながる貢献をどういうふうにサポートしてるのか気になります。キャラクターグッズとか普通に可愛いし、外国の要人をおもてなしするときにGiant Robotで買った雑貨をプレゼントするとか、大々的にじゃなくて担当者レベルでいいから何か支援したらいいのに。オバマさんのお嬢さんがアグリードールと一緒に通学してるとか見ると、難しい政治情勢とか無関係で親日派を増やせる超高度な外交につながるように思うんですけど、いかがでしょう。
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