ニューヨークのローカル情報雑誌、タイムアウト・ニューヨークの子ども向けバージョン、タイムアウト・ニューヨーク・キッズ(TimeOut New York Kids)。その最新号の特集記事の1つは、"Volunteering as a family"(家族でボランティア)。子供連れで参加できるボランティアや社会貢献活動についての記事です。
興味深いことに、子どもの頃からこうした活動に参加すると、様々な面でお子さんの成長に良い影響があるという結果があるんだそうです。
それにしても、ニューヨークには市民によるボランティア活動や、企業も含めた社会貢献活動とか地域振興活動、さらに昨日ご紹介したサンタコンのように自然発生的に行われるイベントなどが本当にたくさんあります。マスコミで取り上げられる数も多く、種類も豊富。各種パレードや無料コンサートなどのイベントはもちろん、公園やパブリック・スペースなどの運営とかの例も挙げたらキリがありません。
こういった例がどれほど多いか、試しに今まで今年このブログでご紹介した記事の中から、だいたい該当する記事をざっとピックアップしてみたところ
42%(105/250)にも達してることが判明しました。頻出する季節ごとの公園風景やグリーンマーケットなど重複しがちなものは省いてこの数字なので、実質的には半分以上になると思います。また、今年が特に多いってわけじゃなくて、うちのブログの記事は毎年だいたいこんな調子です。
で、思ったんですけど、こういう市民や企業による様々な形の社会貢献活動の経済効果ってぜんぶ足し合わせると一体どのくらいになるんでしょう?今年の
夏の滝のアート〔69百万ドル(1ドル=100円で69億円)〕のように、個々の例でまれにその経済効果が発表されることはありますが、全体の数字は出てないのです。
でも、頻繁に開催されてるパレードやストリートフェアのうち1つだけでも何万人の観衆が集まったりしますから、なんとなく予想してみても年間合計数兆円レベル(
観光客による直接的支出だけでも年間280億ドル:日本円で約3兆円あります)、あるいは細かなボランティア活動や波及効果(前出の子どもの成績が良くなるとか犯罪が低下する)とかまで考えると、数十兆、数百兆円?!とかっていう先進国の国家予算規模くらいあるんじゃないかなとか思ったりして・・・。
それから、政府や地方自治体の財政赤字に加え、このところ世界的な金融危機が注目されてますが、市民や企業が主体的に行っているこうした活動の経済効果に関連した話題っていうのは、日本のメディアではそれほど注目されてない感じがするんですけど、なにか理由があるんでしょうか?なんだかとても不思議な感じがします。
〔ご参考過去ログ:今年ご紹介した様々な社会貢献的活動〕
2008年 01月
ニューヨークで最も勇敢なコメディアン [2008-01-31]
冬のセントラルパークにドーム出現 [2008-01-28]
ロックフェラーセンターの地下コンコース [2008-01-26]
2008年 02月
ラジオからテレビになったカーネギー・ホールからの番組 [2008-02-29]
NYからの生中継を無料でする方法 EarthCam [2008-02-27]
ニューヨークのゴスペル聖歌隊大会 [2008-02-20]
地域コミュニティのあり方 [2008-02-19]
チャイニーズ・ニューイヤーのパレード [2008-02-12]
イーストビレッジにあるネットラジオ局スタジオ [2008-02-01]
2008年 03月
サクラサク・・・ Macy's Flower Show [2008-03-29]
最近マクラ投げをやったのはいつですか? [2008-03-27]
実践的な哲学を学べる学校 Philosophy Works [2008-03-26]
今年初のストリート・フェア [2008-03-25 12:27]
ワールド・ウォーター・デーの様子 [2008-03-24]
イースターのエッグ・ハント風景 2008 [2008-03-23]
セント・パトリック・デー・パレード(St. Patric's Day Parade) [2008-03-19]
セント・パトリック・デー前にアイルランド語を勉強してみました [2008-03-17]
ワールド・ウォーター・デー(World Water Day) 2008 [2008-03-15]
TKTSブースはそろそろ完成? [2008-03-04]
2008年 04月
ニューヨーク市発行のコミック本 TrashMasters [2008-04-25]
Earth Dayで考える人間の想像力 [2008-04-24]
ローマ法王を歓迎するニューヨーク市民の様子 [2008-04-21]
ローマ法王ベネディクト16世がニューヨークへ [2008-04-18]
人権聖火リレー(Human Rights Torch Relay) [2008-04-15]
セサミ・ストリートが愛される理由 [2008-04-13]
カラフル・タイル・アート Nature Matching System [2008-04-10]
公園内に登場したデジタルアート Online Newspapers [2008-04-07]
2008年 05月
ブルックリン・ブリッジが125周年 [2008-05-27]
マズローの自己実現理論とニューヨーク [2008-05-23]
クリエイティブな刺激に包まれて [2008-05-21]
ダンス・パレード New York Dance Parade 2008 [2008-05-20]
ミッドタウン・ウェストのフリーマーケット(Annex /Hell's Kitchen) [2008-05-01]
2008年 06月
マーメード・パレードの動画(ルート地図つき) [2008-06-26]
マーメード・パレード Mermaid Parade 2008 [2008-06-25]
タイムズ・スクエアでヨガの無料クラス [2008-06-23]
ビッグ・アップル・バーベキュー 2008 [2008-06-16]
アトランティック・アベニューのArt Walk 2008 [2008-06-08]
イースト・ビレッジの個性豊かな人たち [2008-06-03]
2008年 07月
夢の大切さ Become Your Dreamの壁画 [2008-07-31]
セントラルパークで気球に乗れますよ [2008-07-28]
ニューヨーク観光についてのデータ [2008-07-22]
野外映画イベントで、ふと思ったこと [2008-07-18]
ブルックリン・ブリッジ・パークの野外映画イベント Movies With A View 2008 [2008-07-17]
キース・へリングさんの壁画つき市民プール [2008-07-14]
ニューヨークの港に巨大な滝のアート出現 New York City Waterfalls [2008-07-10]
Measure your life in Love [2008-07-09]
独立記念日の花火 [2008-07-06]
2008年 08月
Lincoln Center Out of Doors Festival 2008 [2008-08-28]
ハーレム・ウィークでファッション・ショーに遭遇! [2008-08-20]
年に一度のハーレムのお祭り HARLEM WEEK [2008-08-19]
市民意識と社会システムの変化 [2008-08-16]
サイエンス・バージが戻ってきてます [2008-08-13]
巨大化したカラフル・タイル・アート Nature Matching System [2008-08-04]
2008年 09月
ブロードウェイ・フリーマーケット Broadway Flea Market 2008 [2008-09-26]
楽しみながら競い合う Spelling Bee大会 [2008-09-25]
芸術の島、ガバナー島は青空美術館 [2008-09-24]
ミニ・ゴルフ・コースのアート作品 [2008-09-23]
今年のガバナー島はアートの島に? [2008-09-23]
リトル・イタリー最大のお祭り San Gennaro 2008 [2008-09-22]
ブライアント・パークの無料ヨガ・クラス [2008-09-06]
USオープン・テニスのパブリック・ビューイング 2008 [2008-09-05]
ブラジルのお祭りで食べたブラジルの家庭料理(正式名称は不明) [2008-09-04]
ブラジル国外では世界最大のお祭り Brazilian Day Festival [2008-09-03]
2008年 10月
ケイティ姫のハロウィン・ライブに遭遇 2008 [2008-10-30]
ハロウィンきっかけの地域振興ケース・スタディ [2008-10-29]
今年もアイススケートの季節がやってきました [2008-10-27]
カップケーキで募金活動 Buttercup Bake Shop [2008-10-26]
チェルシー・マーケットもハロウィン・ムードたっぷり [2008-10-22]
ついにタイムズ・スクエアの新生TKTSブース完成 [2008-10-21]
ワンちゃんたちの仮装大会 [2008-10-20]
Peace Prayer from Hiroshima to New York [2008-10-18]
マンハッタンでは有名な小人くん達のパブリック・アート [2008-10-16]
都市生活の生み出すもの Urban Living Room [2008-10-15]
誰かのために生きるとき、人はもっと幸せになれる Project 10^100 [2008-10-13 13:28]
ニューヨークのハロウィンの楽しみ方 [2008-10-13]
前向きさは学習できるスキルなのです [2008-10-12]
子どもの本の大読書会 Great Children's Read [2008-10-10]
靴下のお猿がシンボル Fresh Art [2008-10-09]
ユニークな屋台 Annual Atlantic Antic Street Festival [2008-10-08]
アトランティック・アベニューの大ストリートフェア [2008-10-07]
セントラルパークにあるメリーゴーランド Carousel [2008-10-04]
セントラルパークにある青空チェス道場 [2008-10-02]
バッテリーパークで平和のためのヨガ [2008-10-01]
2008年 11月
Macy'sのBelieveキャンペーン [2008-11-30]
グランド・セントラル駅のホリデーフェア 2008 [2008-11-29]
タイムワーナーセンターのライトショー 2008 [2008-11-28]
ホリデーマーケットで見つけたカラフルなお人形屋さん [2008-11-27]
ユニオン・スクエアのホリデー・マーケット 2008 [2008-11-26]
私大、地域コミュニティ、地方自治体によるNYの新しい学校 Columbia Secondary School [2008-11-25]
ユニークなアート・イベント Canstruction(カンストラクション:缶建築) [2008-11-24]
自然史博物館にスケートリンク登場 The Polar Rink [2008-11-23]
都市緑化プロジェクトでも、パブリックアート MillionTreesNYC [2008-11-16]
新しいタイムズス・クエアの夜景の楽しみ方 [2008-11-10]
誰でも参加できるSOHOの路上ショップ [2008-11-09]
この夏の滝の効果について [2008-11-07]
Nintendo World Store前で、米国のゲーム人気を考える [2008-11-02]
2008年 12月
今週土曜日のニューヨークは、サンタ注意報です! [2008-12-11]
メイシーズのサンタランド前でふと思う [2008-12-10]
ディズニーのブロードウェイ・ミュージカルからお子様無料のプレゼント! [2008-12-08]
バーニーズ・ニューヨークのホリデー・ウィンドウは「平和と愛」をお届け中 [2008-12-07]
ホリデーフェアで見つけたユニークなビューティ・ショップ [2008-12-06]
Bryant Parkのホリデーショップ名物、本場のベルギー・ワッフル [2008-12-05]
ブライアント・パークのホリデーショップ 2008 [2008-12-04]
ありえない公衆トイレがタイムズ・スクエアに期間限定で登場中! [2008-12-02]
Macy'sのクリスマス・イルミネーション点灯式 [2008-12-01]
【追 記(2009年1月)】12月末までの記事(以下のもの)も含め、昨年書いた、ボランティア活動や企業も含めた社会貢献活動とか地域振興活動に関係する記事は全体の43%(=116/271)となりました。セントラルパークほか公園やパブリックスペースの話題なども加えると半分以上になるでしょう。
ウォールストリートのクリスマスツリー 2008 [2008-12-26]
今年もNORADがクリスマス・イブのサンタさんの旅路をライブ中継 [2008-12-25]
ビジネス街にもクリスマス(夜景編) [2008-12-24]
歌うクリスマス・ツリー ~ The Chorus Tree 2008 [2008-12-22]
サックス・フィフス・アベニューの「雪の結晶」のライト・ショー [2008-12-21]
ロックフェラーセンターのクリスマスツリー 2008 [2008-12-20]
ニューヨークで新年の誓いをたてたい方へ、「願いの壁」が登場中 [2008-12-19]
クリスマス・イン・リトルイタリー 2008 [2008-12-18]
ビジネス街にもクリスマス [2008-12-17 15:18]
ニューヨークにサンタさん達がやってきた・・・ SantaCon 2008 [2008-12-15]
今年ご紹介したニューヨークの様々な社会貢献的活動のまとめ [2008-12-12] ←この記事
そろそろ年末ということで、1つのテーマで今年の記事を振り返ってみました。でも、こんなに多いと思ってなかったので、調べ始めてからちょっと後悔・・・(汗)。日本全国の地方自治体や地域振興活動をされてる方々のご参考になれば幸いです。あと、1人1万数千円もらって2兆円の景気刺激策って、逆に言うと、時給1000円でそれだけの人数が1~2日ボランティア活動やったら、2兆円分の労働力が無償で供給されることになるわけで、その活動によって他に税金使ってた部分がセーブされたり、新たな地域振興活動ができたりするとかっていう、そういう発想は日本のメディア的にはやっぱり駄目なんでしょうか?そういう啓蒙的なメッセージってこっちでは良くあることで、別に日本でも悪い影響はないと思うんですけれど、いろいろ不思議です。
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