報道などでNYのイマ―シブ・シアター・シーンの2大祖父と呼ばれているのが、2011年から今も続く“Sleep No More”と、2012年から今も続く“Then She Fell”。
特に、“Sleep No More”は、この成功があったからイマ―シブ・シアター・ムーブメントがはじまったと言う、元祖中の元祖で重要。
チェルシーにある閉鎖した古いホテルが会場で、観客は白い仮面をつけて(仮面をつけるとその場にいない存在になるという演出)会場内を移動しながら、各所で披露される役者さんたちの演技を観劇。シェークスピアの名作の1つ、『マクベス』を題材にしたストーリーになってますが、セリフは一切ありません。そのため英語が分からない人でも楽しめる仕組みになってます。ブログ上で触れてませんが、実は、だいぶ前、確か最初に話題になった頃にこの“Sleep No More”を見に行ってまして、やはり、元祖だけあってとても面白かったです。オススメ。
“Then She Fell”も、会場はいわゆる普通の劇場ではなく旧病院で、観客が会場を移動しながら楽しむ方式(旧病院を使っていたのは初期だけで、今は別の場所になっているそうです。茂木さん情報どうもありがとうございます!!)。こちらはまだ見てませんが、会場がマンハッタン内ではなくブルックリンということと、スペースが限られているため1回の公演の定員がたったの15人!!ということが留意点。一度にたった15人しか見れないのに、2012年にNYタイムズ、2013年にVogue、それぞれ“Then She Fell”を「Best in Theater」に選出してたりしておりまして、チケット入手はさらに困難でしょう。ご旅行でいらっしゃる方は、旅行代理店さんなどを活用し事前にチケットを確保しておいた方が良いと思います。
あと、この2大祖父と並んで覚えておくべき作品が、昨年2017年9月3日で終演してしまいましたが、「ナターシャとピエールと1812年の大彗星」(”Natasha, Pierre and the Great Comet of 1812”)。
でも、世間的にはその後も評価を高め、2016年11月、ブロードウェイへ進出(劇場はImperial Theatre)し、2017年のトニー賞でベスト・ミュージカル、ベスト・アクター、ベスト・アクトレスなどの主要部門を含め最多数となる12部門にノミネート!! そのうち2部門(Best Scenic Design in a Musical、Best Lighting Design in a Musical)を受賞。それにも関わらず、昨年9月で終演(つまり1年もたなかったんですね)となってしまった原因についてはNYタイムズの分析などご興味ある方はどうぞ。