12月1日付のワシントンポストに、「原油価格が急落して、消費者と世界経済に幅広い影響が」との興味深い
記事。原油のお値段は、単純にガソリンが安くなるってだけでなく、物流や発電など等のコストとも関係が深いため、『史上最大規模の富の移転』(one of the biggest transfers of wealth in history)が起こるかも?!・・・などと指摘。しかも、米国に限らず、欧州や日本でも!!!
この記事には、10月末までのグラフを掲載し、1バレルあたり84ドルに急落・・・と書いてますが、11月27日の総会で、中東などの産油国12カ国でつくる石油輸出国機構(OPEC)が減産を見送った結果、原油価格はさらに値下がり中!!
つい数年前まで史上最高値を更新し続けていた原油が、なんで値下がりしだしたのか?というと、最大の要因は、米国のシェールガス革命。
早くも、米国内で生産する原油の量が輸入する量を上回るほどに!!
さらに、英王立国際問題研究所のエネルギー・環境・資源問題の専門家が『米国のシェールオイル生産者の損益分岐点は1バレルあたり40ドル以下の可能性がある』と言ってるとか、国際エネルギー機関(IEA)の試算でもバッケン・シェールでの掘削事業の大半は『同42ドルで採算が取れる』など等、さらに値下がりしてもちっとも不思議じゃないよ、という
報道(12/1付ブルームバーグ"
Oil Shock Streaks Across Globe From Moscow to Tehran to Caracas. Ready for $40?")も・・・。まぁ、そこまではいきなり暴落しないでしょうけどね。
とにかく現在の原油価格でも、冒頭のワシントンポストの記事によりますと、
車社会のアメリカでは毎日6億3,000万ドル(1ドル=120円換算で756億円)のガソリン代を節約でき、もしこの状況が1年間続けば2,300億ドル(同27兆6000億円!!!、すごい、なんじゃそりゃって感じ)もの棚ボタ的な経済刺激効果があるっていう話です。もっと下がればさらに大きな効果になるんですけど、いや、でも、こんなの額が大きすぎてどんな影響出るかとか、イマイチ予測できないです。
でも、長年続いたデフレ不況からようやく経済を立てなおしつつある日本にとって、この原油の値下がりが『神風』的なものとかになったら嬉しいですよねー。
〔ご参考〕
・As oil prices plunge, wide-ranging effects for consumers and the global economy[WP: Dec 1, 2014]
・Lower Oil Prices Will Help Boost Global Economy, IMF’s Lagarde Says[WSJ: Dec 1, 2014]
・Oil Shock Streaks Across Globe From Moscow to Tehran to Caracas. Ready for $40?[Bloomberg: Dec 1, 2014]
・OPEC’s War on Fracking Is Good News for the Rest of Us[newyorker: Dec 1, 2014]
・How Low Can Oil Go?[Forbes: Nov 30, 2014]
・4 Troubling Facts About Crude Oil[Seekingalpha: Nov 28, 2014]
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