ニューヨークは移民の街。昔の面影が今も街のいたる所に残っています。その1つがこの
非常階段。見た目は結構カッコいいのですが、実用性を考えると怖いものがあります。いくら非常時でも、この階段を降りるのにはかなり勇気がいりそうです。英語では
”Fire escapes”って言います。直訳すると「火災非難口」?別に「階段(stairs)」ではないのです。確かに「階段」と呼ぶにはちょっと部品が足りないみたい。でも、なんでこんな構造なの?
ちょっと調べてみました。この”Fire escapes”を住宅の外壁に設置することが義務付けられたのは
1860年。当時、こういう住宅(8世帯以上)に住んでいたのは貧しい移民の方々ばかりで、ちゃんとしたものを用意できなかったのです。
1901年の新法で『”Fire escapes”は
危険な垂直のものじゃなくて、ナナメの階段でなければならない』と規定されたほど。っていうことは、それ以前の40年間は垂直の梯子とか棒みたいなものだったのかしら?それ、かえって危ないってば!その後、100年以上経ちますが”Fire escapes”はこの構造で定着してしまいましたとさ。
古いビルには歴史を感じさせる構造がそのまま残っていて、とても興味深いですね。歴史を感じさせる街並みを歩くと、刺激をたくさん受けます。