第二次世界大戦で実際に活躍し、今は博物館としてハドソン川に浮かぶ空母、Intrepid。先日、その
甲板で行われた野外映画イベントの様子をお伝えしましたが、実は映画がはじまる直前、Intrepidの歴史紹介ビデオが放映されました。
戦勝国アメリカが作った歴史紹介ビデオですから、いくらでも日本を「悪者」に描けるはず・・・。でも、そんな視点は微塵も感じられません。
あの時代に生き、国家や家族のために命をかけて戦った人々の思いを、敵味方なく伝える内容となっていて、映画「硫黄島からの手紙」のような印象です。
特に驚いたのはインタビュー・シーン。
この歴史紹介ビデオには、アメリカ軍関係者だけでなく、カミカゼ特攻隊を送り出した日本軍の教官(
a flight instructor at a kamikaze sortie base)だった日本人(
Hichiro Naemuraさん)へのインタビュー・シーンまで含まれているのです。
Naemuraさんは、当時、厳しい戦況からカミカゼ特攻隊が登場し、そのパイロットの多くは10代の青年達だったこと、多くは親や兄弟姉妹を守るために出陣したことなどをお話されました。スクリーンには出撃前の当時の写真や、戦闘シーンも映し出され、そして、このIntrepidには5機のカミカゼ特攻隊が突撃したことが明かされました・・・。
戦争の悲しさ、厳しい戦況の中を生きた当時の人々の思い、今の時代を精一杯生きようっていう気持ちなど、様々な事柄が心の中で交錯し、実は、今もなお言葉ではこの感覚をうまく言い表せられません。でも、ずっと心に何かが残ってますので、「こういうことがありました」というお話だけでも書き残しておきます。
Naemuraさんの紹介カット出陣前の当時の写真パイロットの多くは10代の青年達でした・・・
こうした深いメッセージを感じるビデオを、不特定多数の方々が集まる楽しいイベント直前にさらりと放映するのって、文化の違いを感じるというか、ちょっとすごいなと思います。日本でもこういう風に、あの戦争で国や家族のために命がけで戦って下さった方々の生の声を伝える、こんな感じのビデオが公開される機会って今あるのでしょうか?
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